佐久市の「安心できる環境づくり」をなお一層進めていきます。
市長として出来るだけ多くの皆様と意見を交わすことを心がけています。
平成28年夏、「田舎暮らしの本」を出版する宝島社を訪問し編集長と意見交換しました。
その際、「田舎暮らしを推奨している自治体の中で、東日本の雄は佐久市ですね。そして、西日本の雄は大分県豊後高田市です」との言葉に触発され、視察をすることにしました。
豊後高田市は、人口2万3千人。
人口を他地域からの流入による社会増に転じさせようと懸命な努力をしています。
永松市長と会談しました。
「豊後高田は、仕事を選ばなければ夫婦共働きで二人の子どもを大学まで通わせることができる。そのために、子どもを預かる場所や子育てに関する心配を取り除く市役所になろうとしています」とお聞きしました。
街に出て、大阪から移住した二つの家族を訪問しました。
私の関心事は、便利な都会を離れ豊後高田に移住した理由。
つまり、便利さよりも優先した価値が何であるか…でした。
答えは「安心」でした。
自分を迎えてくれる街全体が醸す歓迎の空気。
そして、行政が整える安心して子育てができる環境だったのです。
佐久市の卓越性は、医療福祉の充実、天災の少なさなどです。
これらは、間違いなく安心感を提供しています。
しかし、この安心感はどちらかと言うと高めの年齢層への安心感なのだと気付かさ
れました。
佐久市が若い方にも選ばれる街になっていくためには、若い方への安心感を提供できる方法を選択しなければなりません。
一方で、佐久市が子育て支援について不足をしているかというと、そんなことはありません。
37名の保健師を中心に切れ目のないサポートを行い、心血を注いで安心感を創り出しています。
今後、佐久市が行うべきは、安心を感じられる丁寧な情報提供と一歩進めた子育て世代への経済的支援や働く場所づくり、女性の起業への新たな支援などが考えられます。
キーワードは「安心できる環境」です。
人は、安心を求めて行動するのです。
安心のある場所を佐久市に創ることを今後、強力に推し進めていきます。