入院寸話綴 その16

入院寸話綴

栁田市長が入院中にXへ投稿した文章です。

入院寸話綴 その16 2024/11/16

向田邦子の直木賞作品の一つ『かわうそ』を朗読で改めて聞いてみました。

定年を前にした男性が脳卒中を患う。
幸にして軽症。
右半身に麻痺が出て、字を書くことがままならない。
電話が鳴ると左手で取るような暮らし。

関係者と200坪の庭にマンションを建てるかどうかの相談をしているが、男性は反対。
9つ下の闊達な奥さんは不動産屋さんの提案に乗り気。
かわうそに少し似ているという、その奥さんが
かわうその持つ習性に獺祭(だっさい)を掛けて物語が進んでいきます。

男性が脳卒中を発症する前兆で、タクシーから降りる時に腰砕けになってしまうシーンを向田邦子は、『糸の切れた操り人形』と表現しています。

私が9/14発症した時、正に左半身は『糸の切れた操り人形』の状態でした。
全く力が入らず、腕はだらんとしたまま。

2ヶ月が経過して、下肢装具も外し杖もなしの歩行のリハビリとなりました。
着替えもトイレも、全介護から見守り→自立となりました。

まだまだ 道半ばですが、
明るい気持ちで積極的に、
主治医の先生、セラピストさんを信じてリハビリに励んでまいります。

向田邦子著『かわうそ』25分20秒