入院寸話綴 その10

入院寸話綴

栁田市長が入院中にXへ投稿した文章です。

入院寸話綴 その10 2024/11/09

看護師さんとは、いろんな話をします。
佐久の医療のことや看護学校(看護大学)のことも。

かつて『山中静夫氏の尊厳死』という映画のロケを佐久市役所でやったことなども話をしました。
末期患者さんと向き合うお医者さんの言葉が忘れられないという話もさせてもらいました。

そのお医者さんは、末期癌の患者さんと寄り添うことによって心身ともに疲れ果ててしまうのです。
そして、疲れ果てたお医者さんが家庭に戻ってきて奥さんにこう呟くのです。

「人には1日に使える優しさの量ってのがあると思うんだ。
 俺、病院でその優しさ、全部使ってきちゃっているから、君に優しく出来ないんだよ。
 ごめんな。」

と言って2階の寝室に上がっていくシーンがあります。
『本当にそういう面ってあるな』って思っていることも看護師さんに話しました。

そんな話を看護師さんに話すと、次の勤務の時に
「この前の映画の予告をYouTubeで見ました。」
浅間総合病院や佐久市役所も出てきますし、佐久市内から見る美しい浅間山も出てきます。
そんな会話もさせてもらいました。

看護師さんの1日に使える限りある優しさの量を使ってもらった思いです。
感謝感謝です。

※映画 『山中静夫氏の尊厳死』の予告編