佐久市は「保険・医療のつばさ事業」を推進しています。
佐久市の卓越性とは何か…市長として常に考えています。
ある時、浅間総合病院の村島院長先生が「日本の高齢化率も上昇していきますが、アジア諸国も上昇し、そのスピードは日本よりも早いのです」と、ある資料を見せてくださいました。
驚きと同時に頭の整理も出来ました。
昨今、アジア諸国からの佐久市への視察が増えていることを感じていたからです。
この現象は、浅間総合病院や佐久総合病院、佐久大学も同じでした。
アジアの皆さんからすると日本の高齢化社会は、「いつか行く道」なのです。
医療保険も薄く介護保険のない国々において、高齢化社会に対応する術は、保健なのです。
健康であり続けることにより、社会的コストを抑制させるのです。
長寿日本一の長野県。
そして、その中でも際立つ佐久地方の保健活動は、極めて高い卓越性と言えます。
佐久市は、アジアの高齢化に向けた対応への優れたアドバイザーとして、多くの視察を積極的に受け入れる「道先案内人」の役割を担おうとしています。
そのため、アジアの実態を知り、その上で、適切なアドバイスなどを行うための連携や視察受け入れ体制を整えることとしました。
平成26年トヨタ財団支援の実態調査。
平成27年からはJICA支援で佐久市、佐久大学とタイ王国サンスク町、ブラパ大学との連携協力を進めています。
また、平成28年からはタイ語と中国語の専門的通訳養成を行っています。
これらを総称し『保健・医療のつばさ事業』としていますが、安倍政権の推し進める地方創生事業の一つになっています。
この「つばさ事業」をアジアにおけるSAKUの役割としていくのです。
私がこだわるのは、通訳の質を高めることです。
例えば介護保険がない国に日本の介護制度や日本の財政の大きな特徴である地方交付税交付金制度を説明することは、至難の業です。
しかし、それらを兼ね備えたならば、佐久市の卓越性はさらに高まるのです。