佐久の充実した救急医療が「安心安全な街づくり」に貢献しています。
平成28年1月15日。
東京から斑尾高原に向かうスキーバス。
乗員・乗客41名。
軽井沢碓氷バイパスで大事故が発生しました。
氷点下の森の中。
寝ている状態での深夜の事故。
真っ暗闇の中。
乗客の数名がスマートフォンで「119」を打つ。
佐久広域連合消防本部が覚知した時間は、02:04。
状況を確認しながらの出動命令。
軽井沢消防署から出動した救急隊が現場に到着した時刻は、02:14でした。
わずか10分で救急活動がスタートしました。
大事故により高崎市等広域消防局の協力を得て、トリアージ(救命の順序)を行いながらけが人を病院へ搬送。
◎佐久医療センター
◎浅間総合病院
◎小諸厚生総合病院
◎金沢病院
◎くろさわ病院
◎軽井沢病院
その他群馬県の3病院によって対応。
この大事故対応のキーポイントは2つです。
①消防本部が発信者の場所の特定を瞬時に行うことが出来たこと。
②医療機関の救急受け入れ態勢が整っていたこと。
1つ目は、スマートフォンのGPS機能を受信する能力を佐久広域連合消防本部が備えていたことによります。
この能力は、約30mの誤差でその位置を特定します。
佐久広域消防本部は、平成27年春に整えました。
2つ目は、佐久医療センターの充実や浅間総合病院の整備が進んだことに加えて、地域完結型医療を目指す中で、各医療機関の医師と医療技術者、関係者が強い使命感を持っていたことにあります。
佐久地域の医療の充実は、ハード面だけでなく、医療関係者の意識の高さというソフト面にこそ強みがあり、その質が高まっていることを、この事故は図らずも示すことになりました。
この2つのキーポイントには多額の税金が投入されています。
佐久地域は、この3年間で安心安全の街づくりが大きく進みました。
そこには、議会の皆様、住民の皆様のご理解によるものであり、ここに改めて感謝申し上げます。
大変残念ながら15名の尊い命が失われましたが、最小限に留めたとも言えるかと思います。