3.新しい佐久市営球場

挑み続ける佐久市

プレイヤー重視の安全に配慮した球場が29年度に完成します。
 
平成17年に佐久市は合併し、新市計画を策定し新球場も総合運動公園内に建設することになりました。
当初、陸上競技場も野球場も豪華な貴賓室やナイター中継が可能な照明が建設される予定でした。
 
しかし私は、佐久市の身の丈に合った施設とは考えませんでした。
言葉を選ばず表現すれば使わないものを造るべきではないと考え、行政手続きを踏みながら規模縮小を検討しました。
 
一方、クロスカントリーについては、佐久長聖高校駅伝部の目覚ましい活躍もあり、建設価値も高まりました。
しかし、現場の意見注入が不足していました。
両角監督やアスリートの意見を聞き、足への負担を考慮し、弾性舗装と短い距離でのゆるいアップダウンとしました。
平面交差する原案では走行を中断しなければならないので、ノンストップで走れるよう陸橋とアンダーパスの建設を取り入れました。
 
さて、野球場ですが、大規模なプロ野球も行えるような球場を求める声もありましたので、調査を行いました。
 
長野県内でのプロ野球1軍の過去10回の試合開催は、9回がオリンピックスタジアムで1回が松本市野球場でした。
東信最大の県営上田野球場規模(内野席8,000人 新市営球場の約4倍)であっても開催されていません。
 
よって、プロ1軍を呼ぶことはほぼ不可能。
残念ながらこの現実の中では、プロ1軍の試合開催を念頭に置く球場建設は建設すべきではないと判断しました。
 
高校野球の予選を考えてみると、決勝戦はやや困難としても、準決勝、ベスト8までの開催ができるキャパシティーとなっています。
 
これらの背景から佐久市営球場は、「見る球場」の色合いよりも「やる球場」という特色を持たせる方向へ定めていきました。
ならば、プレイヤーにとって快適度の高い野球場にしようという考え方のもと、以下の特徴を備えました。
 
①内野のクレー舗装は、暗渠排水を基準の2倍備えていますので、「雨上がり最短でプレー出来る球場」となります。

②人工芝でオールシーズン快適にプレーできます。

③屋内ブルペンのため、雨天時や冬季の練習場にもなります。
 
これらの特徴は、競技団体やクラブチームの皆さんに要望をお聞きする中で決定したことです。